お金の専門家の資格の一つであるFP3級。
FPはFinancial Planner(ファイナンシャルプランナー)の頭文字で、
『Financial:金融、財務』を『Planner:立案する人』ということですね。
人気のある資格ですが、
FP3級試験はそもそもどんな資格なのか、
難易度や試験日はいつなのか。
FP3級に合格するためには、
どの程度の時間勉強する必要があるのかを、
実際にFP3級受検した筆者が解説していきたいと思います。
FPの正式名称は「ファイナンシャル・プランニング技能士」って、長い!!
FP3級といった感じで略して使われることが多いFPですが、
正式には「FP技能士(ファイナンシャル・プランニング技能士)」
の略称となります。
ちょっと長い名前…。
そのため、英字表記の時の頭文字をとって
「FP 」と略されているんですね。
FPは人気のある資格でもあり、
身近な存在でもありますので、
FPで十分理解できる言葉だと考えます。
ただFPの資格を取得しようと考える以上は、
正式名称も把握しておきたいものです。
FP3級試験は国家資格!!FP3級試験の基本の情報をまずは確認!!
FPの資格を調べてみると、
複数の資格が存在していることが分かります。
CFP®認定とAFP認定、
そして今回紹介する「FP技能士」です。
FP3級試験は、以下2団体が実施する、国家検定です。
「一般財団法人 金融財政事情研究会(金財)」
「NPO法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(日本FP協会)」
FP技能士は1~3級までがあり、
3級が一番初歩的な内容の試験となります。
2団体が実施する試験ですが、
大きな違いは「実技試験の科目選定」になるでしょう。
なお、「学科試験」は共通の試験となります。
【金財】
①保険顧客資産相談業務
②個人資産相談業務
【日本FP協会】
③資産設計提案業務
どの学科試験を選ぶのかにより、
申込するサイトが変わるので、
申し込み開始までに決定しておく必要があります。
なお、筆者は「日本FP協会」の「資産設計提案業務」を選択しました。
すでに金融関連の仕事をしている方は
職場の指示通りに従う必要があると思いますが、
金融関連ではなく「お金の勉強をしたい」場合には
「資産設計提案業務」が一番生活に活かせるのではと考えます。
※これはあくまで筆者の一意見です。
「学科試験」と「実技試験」はそれぞれ6割の正解で合格となりますが、
総合ではなく、「それぞれで」6割ということがポイントです。
学科試験は60問ありますので、
60問×60%=36問の正解が必要となります。
実技試験は、日本FP協会の場合は100点満点で60点、
金財の場合は50点満点で30点の正解が必要です。
試験時間 | 合格基準 | 出題形式/問題数 | |
学科試験(共通) | 120分 | 60点中36点 | 二択・三択(マークシート)/60問 |
個人資産相談業務 | 60分 | 50点中30点 | 三択(マークシート)/15問 |
保険顧客資産相談業務 | 60分 | 50点中30点 | 三択(マークシート)/15問 |
資産設計提案業務 | 60分 | 100点中60点 | 三択(マークシート)/20問 |
FP3級試験、学科試験または実技試験だけが不合格だった場合、免除申請ができるって本当!?
FP3級試験は、学科試験・実技試験
それぞれで6割の正解で合格ということが分かりました。
では、もしもがどちらか一つが合格、
どちらか一つが不合格となった場合は
どのような扱いになるのでしょうか。
これは「試験の免除」を使うことができます。
例えば学科試験が合格したけれど、実技試験が不合格だった場合、
学科試験に関しては「合格した年度の翌々年度末まで」の期間、
学科試験の受験を免除しながら、実技試験だけを受けることができます。
ただし自動的に適用されるわけではないので
申込の際必ず「免除申請」する必要があります。
受検費用も、それぞれで設定されているのは
免除申請の際に合格した方は支払わなくていいからなんですね。
学科試験(午前)の出来がいまいちだったという方でも、
実技試験(午後)を頑張って合格すれば、
次の試験は学科試験だけでよくなるので、一日頑張れそうですね。
FP3級試験の2022年度の試験日はいつなの⁉年に何回受検することができるの!?
FP3級試験は、年に3回実施されます。
実施月は、5月・9月・1月となり、
受検の申込は試験日の大体2カ月前です。
2022年のFP3級試験日程
試験日 | 申込期間 | 合格発表 | |
第1回 | 2022年5月22日(日) | 2022年3月10日(木) ~ 2022年3月31日(木) |
2022年6月29日(水) |
第2回 | 2022年9月11日(日) | 2022年7月5日(火) ~ 2022年7月26日(火) |
2022年10月24日(月) |
第3回 | 2023年1月22日(日) | 2022年11月8日(火) ~ 2022年11月29日(火) |
2023年3月2日(木) |
申込みを忘れてしまうと、約4か月間期間が空いてしまいますので、
受検を考えた場合には、申込期間もしっかりと把握しておきたいものです。
FP3級試験の受検料はいくらかかるの⁉学科試験・実技試験それぞれの料金は??
FP3級試験は、
万一どちらかが不合格だった場合でも、
合格した試験は免除ができます。
※免除申請が必要です。
そのため、受検料はそれぞれで設定されていますよ。
学科試験:3,000円
実技試験:3,000円
学科と実技:6,000円
※2022年1月時点の受検料です。
3,000円は意外に大きいですよね。
一度で合格することが望ましいですが、
残念な結果だった場合でも次回受検時は
半額で済む可能性があるのは非常にありがたい制度だと考えます。
FP3級の合格率って高いの⁉試験の難易度ってどの程度!?FP3級の勉強時間はどのくらい必要??
FP3級の合格率は、
非常に高いという印象です。
例えば日本FP協会の2021年9月の合格率は、
学科試験で約85%、実技試験で約81%と
8割以上の合格率となっています。
そのため、試験の難易度は「簡単」であると判断できるでしょう。
なお、実際に受検した筆者が感じたことは
「学生の方の受検が非常に多い印象」であるということです。
学生の方は、年末調整をされたこともないでしょうし、
源泉徴収票で社会保険料を見たこともないでしょうし、
保険証券で保証内容を確認したこともないのではないかと考えます。
対して社会人経験がある場合、
上記のようなことは経験があるため、
割と試験内容が生活に即している印象でした。
年齢別の合格率は出ていないですが、
社会人経験がある方は、もっと高くなるのではないかと
個人的には考えます。
では、FP3級を受検するにあたり
実際にどのくらいの時間勉強する必要があるのか。
これは本当に個人差があると思いますが、
金融関連は全く素人で社会人経験あり、
年末調整も毎年行っている筆者が要した時間は…。
自己学習のみ、大体3週間程度です。
以下のDVDを見ながら参考書を読んだ後に
公式サイトから過去問をダウンロードして、
掲載分すべてを解いてみました。
あとは間違えた問題の見直しを行い、参考書の確認をする。
このサイクルで勉強し、
2022年1月23日(日)開催の試験で
学科試験85%、実技試験100%の得点率でした。
(現時点では結果がでていないため、自己採点ですが。)
保険など身近な内容は大体知っていたことが、
時間短縮につながったと考えます。
ただしこれは本当に個人差があるので、
あくまで「そういう人もいるんだ」程度に考えてください。
まとめ
国家検定であるFP3級は、
年度内に3回、5月・9月・1月に受検可能です。
ただし、申込は約2カ月前に終了しますので、
早めにスケジュールを立てる必要があります。
FP3級の合格率は、実技試験・学科試験ともに
合格率80割を超える難易度の低めの試験となるので、
金融の仕事をしていない方でもチャレンジしやすい試験だと考えます。
金融関連の仕事をしていなくても、
家計管理にも十分活かせる資格なので
興味がある方は勉強してみるだけでも面白いのではないでしょうか。